土地資産を売るか持つかの分かれ道、不動産の資産価値はどう測る?

土地を保有しているオーナーの方のなかには、自分の土地の価値は、充分に承知しているという方が多いものです。ただ、何年か前に査定をしたままではありませんか。土地の価値は周囲の施設や店舗など商業施設、交通の状況などによって大きく変わります。駅前の再開発、大型商業施設の進出、マンションの建設、学校の引っ越し、そして賃貸派の人たちからの「住みやすい街」としての評判と人気は、その後変わってはいないでしょうか。

土地活用をすぐにお考えでなくても、土地や家の資産価値が変化する理由や、自分の土地や家の価値を知る方法を知っておいて損はありません。土地価格の現状も合わせて見てみましょう。

不動産価値の推移とその背景

国土交通省が公開している「土地総合情報ライブラリー」の不動産価格指数によると、2010年の平均を100とすると2016年10月の戸建て住宅の価格指数は98なので若干のマイナスとなりました。一方、マンションは129と29ポイントの上昇です。2008年からの推移で見ると2010年から2011年にかけて底を打った不動産価格は、住宅用はマンションが継続的に価格上昇する一方、住宅地や戸建て住宅はおおむね横ばいの推移になっています。また商業用不動産では、店舗やオフィス、投資用マンション・アパートの価格指数は持続的な上昇を見せています。

「買いやすさ」「利便」「利用価値」の3つ

「土地は増えないので永続的にその価値を高める」と信じられていた時代もありましたが、資産価値の高い高級住宅地の広い庭の家がその価値を高め続けるとも限らないようです。現在、不動産のトレンドは店舗やオフィス、そしてマンション・アパートのように価値を生むもの、新たに買いやすいものの価格が上昇しているようです。「買いやすさ」「利便」「利用価値」が不動産価値を測る尺度になってきていると見るべきでしょう。

人口減少が全国的に進むなかで、街の人気・不人気の地域格差が大きくなる懸念もあります。一方で、その地域に合った不動産であれば、価値が生みやすいといえます。「買いやすさ」「利便」「利用価値」を実現した不動産ならば、立地条件は劣っても固有の資産価値を維持できるとも考えられます。

不動産の本当の価値を考える

そこで不動産の価値について、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。価値は大きくわけて2つあります。ひとつは前述のような不動産の利用価値、そしてもうひとつは「自分が住みたい家や土地」といった個人的な価値です。

不動産は有効利用してこそ価値が出る

古い一戸建ての家が、駅前の商店の合間に埋もれるように建っている一角を目にすることがあります。その家が店舗に改装されたら新しい商売ができるかもしれません。自分で商売をしなくても借り手がついて、賃料収入が生まれる可能性があります。同様に、住宅街の古いアパートよりも外装や内装を作り替えた新しい賃貸住宅のほうが、より高い家賃収入が期待できます。

そこまでの大幅な改装ではなくても、普通の住居用の住宅でも、人気のエリアならばそのコンセプトやデザインを変えるだけでも転売や賃貸価値が高まります。

「自分の理想の家」もひとつの価値

そしてもうひとつ言えるのは、「住みたいと思う家が一番自分にとって価値がある」ということです。

老後の資金はそれなりに確保できていたとします。せっかく貯めたお金、これにはあまり手をつけたくありません。家は古いままで不便でも、建て替えやリフォームは考えていないという方もいらっしゃるはずです。しかしいつかは家も土地も、親族のどなたかに相続されることになります。それまでに一度、理想の家に造り替えて、心の安らぎや満足感を得るのはいかがでしょうか。

例えば、周囲の住宅や建物に合わせるように現代的なデザインと間取りの家に造り替えてみましょう。これを「リノベーション」といいますが、リノベーションは建て替えでもリフォームでもない第3の選択肢です。建物のコンセプトや基本設計から見直し、デザインから一新する作り変え方を意味します。

 

土地価格は好条件の地域でもないと上昇は期待しにくい状況です。しかし建物のデザインやコンセプトで新しい価値を生めるようになれば、少なくとも個別の資産価値は高まります。家主の方の理想の家のほうが、相続される親族の方にとっても価値あるものになるかもしれません。
また、相続のときに限らず、将来的に売り出す、あるいは貸し出すことも念頭に置いて、現在の家の在り方を考えておくことが大切ではないでしょうか。


参考:

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